積極的にホテル内にずんずんと入っていく成美。 『アクアルーム』のドアを開けると、写真どおりの光景が目の前に広がる。 「お風呂、入れてくるね」 部屋に入るなり、成美はすぐにバスルームへと向かった。 初めてのラブホ。 興味津々で部屋中を徘徊する。 ――なんだ、これ? ベッドの枕元にある、たくさんのボタンを一つずつ押してみる。 部屋の照明、有線放送……。 部屋の照明用にいくつもボタンを用意する必要があるのか? 普通に一つでいいじゃん。