「 悪い、玲と帰るわ。じゃあな… 」
「 ちょっ 悠真!?」
俺はここにいるより、今、玲のところに行かないと…
呼び止める佐川や亜弥、村澤、叶美を振り返らず部屋を出た。
二階から下にいる玲が見える。
玲は俺を見上げて満面の笑みを見せる。
玲の笑顔を見ながら階段を降りて行く、何か胸の奥に高鳴りのような感覚を感じた。
玲……
「 悠真くん 」
「 よし、行くか~ 」
玲…って、可愛いな。
「 ねぇ 悠真くん、どこ行くの?みんなはいいの?」
「 気にすんな、玲さ、映画好き?」
「 好きだけど?」
俺は玲を映画に連れて行く事にした。
ただ単に行く場所が思い付かなかったんだ。

