考えもしなかった。

「 俺が玲を呼んでくるわ 」

「 え~ ほっとけばいいのに~ 」

は、なに言ってんだよ、ったく。

部屋から出て行くと、いたはずの所に玲がいない。
俺が戻ってから15分… どこへ行ったのかと一階やレジ前にあるゲームエリアに降りて行った。

「 無理ですっ! 」

え? 玲の声…

辺りを見回していると、UFOキャッチャーの所に玲がいた。

二人の男にナンパされてるようだった。

「 玲!どこにいたんだよ、探したって 」

「 悠真く… ごめん… 」

俺はすぐに玲の手をつかんで男達から引き離すように自分の方へと引き寄せた。

男たちは、なんだよと文句を呟き行ってしまった。

「 玲、みんな待ってるぞ、なんでここにいるんだよ 」

「 何となく帰ろうかと思って 」

「 帰る? なんで?」

玲が帰ると言った時、俺は 佐川や亜弥達が玲の事を話していたのを思いだし、あいつらの玲に対するトゲを感じた。