キーンコーンカーンコーン♪
「じゃ、またね~」
チャイムが鳴って自分の席に行く香穂を見送ってるとあの人が後ろのドアから入ってきた。
「キャーイケメン」
「カッコイイ!」
「おはよ~悠真くん」
「おはよ!」
「キャー」
朝からすごい歓声。
まるで芸能人を見てるみたいだ。
1人1人に優しくあいさつする悠真くんは本当に憧れる。
まぁでも、あたしに「おはよ」って言葉がかけられることはないことだけど。
あたしの席は廊下から二列目の真ん中で、悠真くんは窓側の2番目。
まわりは男子で囲まれてる。
理由は簡単。
女の子たちに囲まれてると話しかけられて集中できないから。
あたしのほうが悠真くんより後ろだから、授業中にも見られるんだよね。
それがあたしの癒し。
嫌いな教科があっても悠真くん見てるだけで頑張ろうって思えちゃう。
悠真くんパワーってすごいなって思う。

