「どれがいいかな?」

全身鏡の前に立ちながら、朝からにらめっこ。

私がいま手にもってるのは白のデイジーからのワンピースと音符柄青ののワンピース。

どっちも合わせてみるけどどっちも可愛くて選べない。

部屋に掛かってる時計を見ると、約束の時間の30分前になってた。


い、急がなきゃっ!


私は、右手に持っていたデイジー柄のワンピースを素早く来て、ストレートの髪を久しぶりに巻いてみた。


最後に鏡のまえで一周回ってチェックすると、バックとスマホを持って部屋を出た。


急いで階段を降りていくと、ちょうどリビングから出てきたお母さん。

「そういえば、今日は香穂ちゃんとお出掛けだったわよね。気を付けて行ってらっしゃい!」

そう笑顔でお母さんに見送られながらあたしは自転車を走らせた。



「みーう!遅いー!」

待ち合わせ場所にいくとすでに香穂はいて、待ちくたびれてく様子だ。

これでも急いできたし、まだ10時まで2分ある。

香穂ってば、何分前に来たんだかっ。

「まぁいいや。じゃ、行きますかっ!!」

「うん!」

大きな返事をして、隣町のショッピングモールに向かう。

自転車だと、結構時間がかかっちゃうんだけど、それがまたいいんだよね。

いろんな話ができるし♪

さっそく、自転車を漕ぎながら香穂に話しかける。


「楽しみだねー!」

「うん。久しぶりだよね、美羽とデートするの」

「うん」


そうなの。

テストやら、色々あって最近ずっと遊べなかったの。

だから、こうやって遊ぶのすごい楽しみなの!!