「起きろ~美羽!!HRはじまるよ~」

そんな大きな声に目をうっすら開ける。

「ん?」

「ん?じゃない!早く夢から起きなさ~い」

パンパン音が聞こえる。

「よく寝たぁ~」

両手を上げて伸びをした私に対して香穂はお疲れの様子。

「もう美羽!何回起こしたと思ってんの!」

「ごめん。だって眠かったんだもん」

「まぁいいけど。ってか美羽みてたらあたしまで眠くなっちゃったんだけど」

「寝ちゃえば?」

「うん。寝るー!って嘘よ。HRは出なきゃね」

「なんで?」

「なんでって体育祭の話があるとか言ってなかったけ?」

「あー。聞いてなかったかも」

「まぁ、美羽らしいけど。だから行くよ」

授業の終わりを告げるチャイムが鳴り屋上を後にした。