耳に聞こえるのはパチパチと鳴り響く止まない拍手。 その音に……ただ冬弥に逢いたいってそんな気持ちだけで突っ走ってきた私の瞳から涙が零れる。 真由には散々怒られて……親には仕事を隠してきて、弟の大樹だけは俺の責任とか言って私を送り出してくれたけど。 本当は、一人で寂しかったんだ。 そんな私を笑顔で迎えてくれる場所。 「今日からは……本格的に学ぶんだからね」 No.1の美樹さんがばさっと大量の新聞を笑顔でくれる。 私、頑張ります! 社会勉強も、大人のマナーも、いっぱい頑張るから……。