こうして……この新宿の街にキャバ嬢留美が誕生した。 毎日寮から店へと、冬弥だけを想い駆け抜ける姿をまた、目を細くして見つめている姿がある。 それはいつかの老婆。 未来を変える事も 願いを叶える事も もうすぐ彼女が自分を頼ってやってくる事も見えているからこそ せめて、今は楽しみなさい。 想いが交錯し、すれ違うまで……あと少し。