「私ね、山菜好きなんだ……わらびでしょ?ぜんまいでしょ?のびるでしょ?」 無邪気に笑う留美と一緒に、俺は静かな山村へと越した。 人付き合いに疲れた俺は、林業の募集に飛びついた。たぶん……肉体労働だったなんとかなんだろ? そんな俺に、留美はいつもの笑顔で 「合ってると思うよ」 そう、言ってにこにこと微笑んでくれた。 あいつの事だから何を選んだ所で同じ反応だろうって思うけどな。