くそっ!!



どうしようもないモヤモヤした気持ちをぶつけるべく、俺はあの路地に立った。



そう、婆さんと出会った場所だ。



「どうしたんじゃ?」



明け方の街。



間違いなくあの日と同じ姿でそこに座っていた婆さんを見た瞬間。



どうしようもないぐらいの脱力感に全身が襲われた。



「なぁ、俺に行き場はないのかよ?」



握った拳をコンクリートの壁へと叩きつける。



その時だった。