恋箱。





全てを失ったような気になっていたアタシだけど一人暮らしだけは死守したくて……。



ついでに寂しさを埋める為のマサトも……自分勝手だけど必要で、あっさり風俗に舞い戻った。



次のお店はヘルス。

今までのお店と違うのはコスプレが無いだけで、基本は一緒。



いつの間にかお客さんがついてくれるようになって、人気の風俗嬢になって行くうちに辞められなくなったんだ。


ここには私を必要だと言ってくれる人がいる。



アタシなんかの為に

「あやちゃん喜ぶと思って!!」

そうお菓子やお酒を差し入れてくれる人がいる。



旅行に行けばお土産を買って来てくれる人がいる。




アタシが人を癒してあげれてる。

そう思うからこそ続けられたのもある。



ただの風俗嬢で終わりたくなかった。やるからには本気でやりたかったんだ。




所詮あと1年。


「あや」として頑張ろうって決めたんだ!!



小さな決意。



アタシにとってこの場所はもう汚い場所ではなくなっていた。