恋箱。





ずるずると重たい足を引きずりながら、マサトのトコに向かって歩く。



涙が溢れないように……星の無いネオン街の空を見上げた。




一部始終を聞いたマサトは

「すぐにおいで!お金とかは気にしなくていいから!!」

そう言ってくれたんだ。




ケンは帰ってこなくて。


コウキには殴られて。


友達には裏切られて。


高校だってそう。




裏切りがなかったら辞めてなかったかもしれない。


今頃いつもの様に待ち合わせをして、手を繋いで学校の門をくぐってたのかもしれないのに……。



人は……裏切るものなんだね??