恋箱。





マサトの隣が居心地良かった理由。



それはね?



マサトはケンに……実はちょっとだけ似てたんだ。



マサトの方がちょこっと背が大きくて、ちょこっとタレ目だったけど髪型や雰囲気、それと絶対に怒らないトコが一緒だった。



だから……なんとなく気になってたんだと思う



本当は売上げを上げたいくせに、本当は売れっ子って言われてみたいくせに、コウキの様にアタシを呼びつけることはしなかった。




そして、マサトは言葉で好きだよ♪って言ってくれた。





そんなマサトの中にもやっぱりいつも違う人の影がある。

それでも別に構わない。



嘘でもいい。



マサトから好きだと言われると、ケンからの言葉な気がして……似た人に逢えない時間を埋めてもらってるアタシはズルイ女なんだから。




飲みに行くことで時間の流れは早く感じられたけど、実際のトコロ寂しさはあまり変わらなかった。