恋箱。





コウキに出会ったあの日から、夜の繁華街にいる事が当たり前になると自然に他のお店のホストがキャッチをしてる所に出くわす。


アタシの携帯にもそんなんで知り合った数人のホストの電話番号が入ってた。



その中でもよく連絡をくれたのがマサト。

コウキとは違って全然売れてないマサト。



アタシ的にはマサトの方がイケメンだと思ってたけど。


押しが弱いというか優しすぎるというか、みんなの玩具みたいな存在で彼は恋愛対象に見られないらしい。



顔が腫れてる間、アタシはマサトに話を聞いてもらっていた。



コウキからは悪かった、もう殴らないって何度もメールが来てたけど怖くて正直逢いたくなかった。



っていうか連絡来るって事は結局別れられてないって事だし。




怖くても……もう一度話だけはしなきゃいけない。