恋箱。




弱ってた葵を飲み会の名目で酔わせて……そのまま社員寮に連れていかれた。

抱かれた時には記憶はすでに飛んでいた。



飲みに行くのは好きだった。

ケンの事思い出すのが辛くて、いつの間にか一人で家にいる事が出来なくなってたから。




でも他のオトコなんて……求めてないのに。



その後も事あるごとにその社員寮に呼び出された。



好みだった訳でもなんでもないのに、必要とされてた訳でもないだろうに上司のその人の誘いをうまく断れず……。



ただの都合のいい馬鹿なオンナでしかなかった。



ケンに対しての罪悪感は不思議と無くて、ケンが置いていったせいでアタシはこんな風になってしまった。




都合よくそう思ってた。




本当に勝手なオンナだね?