恋箱。





「あ、そうだ……!!ちょっと見せて!!」


ふいに……。



アタシの腕を取るリュウジ。




「せっかくキレイな腕なのにもったいない。」



それは、針で刺した無数の傷跡。



仕事に影響するから手首を切ったりはしなかったけど、バンドエイドで隠れるぐらいに腕を針で刺す行為が日常化していた。



そう……それは治まっていた摂食障害と引き換えだったんだと思う。



刺したって何も変わらない。



でも赤い血を見ると自分の存在を確認できる。



少しだけ……ほっとした。



いつの間にか自分を傷つけるのが日課になっていて……それはリュウジも知ってたから確認されたんだね?




何故か愛しそうにその傷を見つめるリュウジ。




汚いのに……。



そんなに見ないで??