恋箱。





そんなある日。




家に帰ると誰もいなかった。



専業主婦のママが留守な事は珍しい。

静まり返った部屋の時計を確認すると、時間は夜の7時をまわっている。



そして



時計が8時を過ぎた頃…両親が揃って帰宅した。

疲れきった顔。





良くない事が起こったんだ。


瞬時にそう思った。




嫌な予感はやっぱり当たる。



口を開いたのはママだった。





「あんた退学だって……」