恋箱。





え???





あ、なんだ冗談かぁ。






そんな笑顔で優しくしてくれちゃって。


ありがとね。





弱ってるアタシを笑わす為に決まってる。



「またまた~そんな気も無い癖に!!!」



おどけた口調でそんな冗談を言ってくれたアツシにほっとした。





「ほら、カウンターの奥のコ睨んでるよ~」



この2週間ぐらいでアツシの人気は上がってて、アツシ目当てのお客さんも増えてる。




確かに背は高いし、チャラい所はあるけど誰にでも優しいしモテるんだろうな、きっと。




ちょうど厨房から川口が帰ってきたから




「も~アタシ知らない人に刺されんのヤだからね~早く仕事いってらっしゃい♪」




すっかり元気復活したアタシはそう言ってアツシをカウンター奥へと追いやった。