恋箱。


肝心のケンがそんな弱気で、もう一人で戦う力は残っていなかった。


コドモな自分が嫌だった。


もし今働く力があれば

何をしてでも産みたかった。


ケンと二人で頑張ればなんとかなると思ってたけど、一人で身重ではとてもやっていく術を見つけられない。



部屋に散らばるたくさんの求人誌。


アタシのその後をこの求人誌達が決めるだなんてこの頃はまだ知らない。




次の診察の日に手術の日取りを決めた。



16歳と一週間の日だった。



赤ちゃんが出来なくて困っていて出来やすくする手術をしに来てる人と話した。


「若いのにどこか悪いの?大変ね~」


そう話すその人に堕胎しに来たとは言えず心が重かった。





こんな自分最低だよ。




1週間安静にして学校を休んで。

私以外の反対派の人からしたら無事に?でいいんだよね……?


滞りなく手術が終わり……また学校に通い始めてた。




それでもなんとか前向きに考えよう!


これから頑張ろう!!




なんて思ってた矢先、更にアタシを突き落とす……事件が起こった。