恋箱。





結果は間違いなかった。



妊娠8週目。



どうしますか?

先生はアタシに聞いた。



まだ15歳。


「おめでとう」なんて言えないよね?


ココロの中ではそんな幸せなドラマのシーンが浮かんだけど、結局最後まで「おめでとう」を言われるコトは無かった。



アタシは優しい先生の前で泣き崩れた。




「ホントは産みたい……でも誰も味方がいないんです」


ケンの親はもちろんアタシの親も産む事に反対していた。




ケンは……。



「両方の親に反対されてたら無理だよ」



彼の優しくて弱い部分が表に出た瞬間だった。





アタシは一人ぼっちだった。