切なく笑う先生。 どうしよ……怖いよ。 聞きたく……ないかも。 「アイツの事がまだ忘れられないんだ。フラれたんだけど割り切れなくて……」 胸にズキッと痛みが走る。 「葵と付き合えば忘れられると思う。今度写真とかさ、一緒に捨てに行ってくれないかな??」 写真が出てきた紙箱にはぎっしり何かが詰まってた。手紙とか写真とかそんなんだろう。 アタシだって心にケンがまだいる。 悔しいのに、分かりたくないのに、先生の気持ちが分かってしまった。 先生も……アタシで埋めたいんだ。