恋箱。





「いいですよ~是非一緒に飲みましょう!!」


川口の驚く顔が目に浮かぶ。

アタシがケン以外とマトモに恋愛したなんて言ったらびっくりするだろうな。



好きな人が出来たかも……そう電話したトキの奈々さんの驚いた声!!



「もちろん応援するよ♪」



アタシの、久々に手に入れた後ろめたくない普通の恋。今度は反対する人なんて誰もいないんだ。




ホントはね?


今でもケンがひょいって現れるような気がしてる。


それは事実。



もしも先生とこの先付き合えたとしても……ケンが迎えに来れくれたならすぐにその手を離してケンの胸に飛び込むと思う。



でも、日が経つにつれその可能性が低くなっている事は紛れも無い事実だった。