「…おまえさ… もう一度芸能界に戻る……っていう選択肢はねぇのか?」 「え………」 「この前お前の演技を見ている時、思ったんだ。 あの頃と劣らない……どころか、今の方がいい味出してた。」 そんな…… 私の演技が認められるなんて…… いつぶりだろう?…… 「もし、安堂さえよければ、次の公演で準主役やってみないか?」 「え…いいんですか?」 「あぁ。主役じゃなくて悪いが、主役はあいつの居場所だからな。」 あいつ……… そう言った先生は少し自嘲気味に笑ったーーーーー