朝目が覚めた時、異様な身震いが全身を襲った。

今日は俺の誕生日。

17歳になった俺は 片岡 敦己 (あつき)

彼女、いまだナシ。

友達の田山と、女友達の真美とは小学校から一緒だったがクラスが違っていたせいで仲良くなったのは中学二年の時だった。今では半分 悪友に近いかもしれない。

田山と、真美からメールが入っている。

もちろん「 おめでとう 」と。

どうせなら彼女かやほしいメールだ。
でも いないから仕方がない。

起きてから制服に着替えて一階に降りて朝ごはんと思ったら、今朝にかぎってドッキリか?と思う朝食が並べてあった。

「 な… なにこれ… お母、頭ぶったんか?」

「 ママッて呼びなさいよ!お母だなんて、やめて!はい、座って…
敦己、happybirthday!!祝、ゼブンティーン!」

は… ハハハハ。

「 お母、サンキュー!……って、アホかぁっ!学校行く朝ごはんがケーキにチキンにってコテコテな祝い朝からいらーん!」

まったく、俺の誕生日を何だと思ってんだよ!17だぞ、17!ピチピチの青春な年頃の朝になんだよっ

「 敦己ごめん、今日の夜ね 仕事で遅くなるのよ、だから朝にお祝いしようと思ってね」

「 はいはい、わかった…いーよ、朝飯はコンビニで買うし、これ置いといてよ」

俺は 朝から頭が落ち着かなかった。
ケーキなんて俺はあまり好きじゃない。

でも祝ってくれるのは嬉しいから許す。