声を絞り出して「お願い、助けてよ」と言おうとした。 言いたかった。 僕の存在を、 分かってもらいたかった。 …それだけ、だった。 いや、それだけしか残っていなかった。 少なくとも僕は笑顔を偽って過ごせる心を既に持っていなかったのだ。 だから。 だから最後の足掻きで、僕は。 誰もいない暗く、虚しさで占められたこの部屋で助けを求めた。