「前より…強くなったね?」

あたしが褒めると、

「当ったり前だ!…って俺は元から強いんだよ!」

途端に得意そうな顔をする隊員。ちょっとイタズラしたくなった。



「…へぇ?元から強いんだー。じゃあ今度戦ってみる?」

「あ?」


あたしはニコっと笑った。


「本気のあたしと」

そういうと、また顔を真っ青にした。


「す、すまない!由良!調子に乗りすぎた!戦うのだけは勘弁してくれ…!」


その答えを聞いて、あたしは微笑んだ。

そして告げる。


「じゃあ、集中を切らないで。集中を切って怪我しないこと。

もし守れなかったら…」


その先は言わなかったが、何かを悟った隊員は顔を真っ青にして、

「わ、分かった!分かったから!」

そう言った。