「…これは、第一小隊も手こずる訳だ」

「…だろ?」

納得。



こんな状態のワイバーンなんて、ありえない。初めて見た…




あたしは空を見つめた。


足掻くように空を飛び回り、狂ったように炎を連射するワイバーン。


明らかにおかしい。何かあったんだ。


周りには第1小隊の完璧なシールドが張ってあるらしく、周りに影響を与えることはない。



でも、ワイバーン達の表情は皆苦しそうで、瞳は虚ろながらも何かに怯えているように見て取れる。



どうして、辛そうなんだろう…?

何に怯えているの…?


…あたしにできるなら、このワイバーン達を救ってあげたい。


あたしはワイバーン達の姿を見て、そう思った。