「そうそう、ワイバーンはどうして暴れているの?」


それが今回の仕事の鍵を握っているはず。



ワイバーンは基本優しいんだ。…種類によっては喧嘩っ早い性格なのもいるし、個人差はあるけれど。炎系統でも気が荒い種類は少ししかいなかったはず。

だから、今回なんでこんなにも沢山のワイバーンが暴れるのかが謎。



「それが、よく分からないんだ」


隊員は少し悔しそうに呟いた。


「え?」


理由が分からない?あの優秀な第一小隊でもわからないの…?


「誰かが手をだしたから、でもないの?」

「それすら分からない」

「どうして…」

第一小隊がこんなに苦労しているなんて滅多にない。


「何度探ろうとしてもな、その隙に攻撃される。死にかける」


…なるほど、ね。納得だよ。そのせいもあって、怪我したんだね。



これは手ごたえがありそうな仕事だ。でも、早く終わらせなきゃ。


…寮で皆が待っていてくれるから…