「さて、由良が援護に来てくれたことだし、さっさと片付けるぞ」

隊員の声に皆が頷く。


「みんな、怪我しないようにね?」

あたしが声をかける。


それだけが、あたしの願いだから――――



隊員達は皆微笑んだ。


「おう!」

「分かってる」

「あたし達はこんなことで死ぬほどヤワじゃないわよ?」

「お前こそ、怪我するなよ?お前が怪我したら皆泣くからな?」



えっと…最後のは、何?


皆が?泣く?あたしが怪我したくらいで?


別に泣く程のことじゃないでしょう?



それに、あたしが怪我するはずない。



「大丈夫だよ」


そういって微笑んだ。




だって、あたしは――――


"ガーネット"1の魔法使い、


神崎由良だから。


それに、今のあたしに迷いはないの。ウジウジなんてしてないもん。


つまり、今のあたしは、


無敵状態。


誰だってどんな奴だって、このあたしが相手してあげる。ワイバーンがどんな数でかかって来ても負ける気なんてしないんだから!