驚きつつも、嬉しそうな顔をする大好きな隊員達を見渡した。皆の顔が見れて何よりだ。


「…皆、怪我、してるんだね」


あたしが、もっと早くここに着いていたら、皆は怪我しないで済んだかもしれないのに…

そう思うと悔しくて、不甲斐なくて、申し訳なくて、何だか罪悪感で胸が一杯になる。


やっぱり、あたしは無力だ。何もできないんだ。今も、昔も…


「これが俺らの仕事だ。お前が気にすることじゃねぇだろーが」

「…でも」

あたしは何もできないから…

「あのねぇ、心配しすぎなのよ。大体、この程度のかすり傷なんかで、このあたし達が死ぬわけないでしょう?」

「…だけど」




皆が怪我をする前に駆けつけられなかった。そのことが悔しくて。

申し訳なくて。


「…"ヒーリング"…」


せめてもの償いに、と皆の傷を祈りを込めて治療する。



大好きなみんなの傷が痕も残らず治りますように…


もうこれ以上大切なみんなが傷つきませんように…