隊員たちの声が聞こえる場所まで来た。

「お前ら！やられるんじゃねーぞ！」

「分かってる！」


全員、多少の怪我はあるみたいだけど、ちゃんと生きてはいるみたい。


…よかった。

怪我してはいるが、軽いものらしい。これなら治癒魔法で簡単に治せる。

隊員の1人が、あたしの創り出した風に違和感を持ったみたいだ。


「風が…あ！これってまさか！」



あたしはそっと地上に降り立つ。


「皆、無事？」

声をかけた。


「「由良！？」」

その声に他の隊員も反応する。


「由良、どうしてここに！？」

「お前、今は学園に行ってるんじゃなかったのか！？」

隊員達も、あたしが仕事で学園に行っていることは知ってる。それを聞いて泣き出した隊員達を慰めるのにどれだけ苦労したことか。

隊員達は唖然と、呆然としている。あたしがここにいることに驚きを隠せないといった表情を浮かべている。まぁ、そうですよねー。


「皆を援護しに来たの」

あたしは少し微笑んだ。