目をあけるとすぐに、さっきよりも強い何かが焦げた臭いがした。臭い…


周りの状況を確認しようにも、白く煙っているため周りの状況がよくわからない。


辛うじて人の形のシルエットが4つ見えた。

まぁ…竜の形のシルエットはもっとあるのだけれどね。



目を凝らすと、その人影は第一小隊だった。どうやらあたしの数十メートル先にいるらしい。

第一小隊は8人で構成されれいるのだけてど、今回出動した第一小隊は全員で4人だとお父様から聞いた。


…よかった、とりあえず全員立てるだけの元気はあるみたい。


でも無傷ではないと思われる。相手がワイバーンだもん。


早く、行かなきゃ。皆が倒れてしまう前に…!


よし、時間短縮だ。

「"ウィンド""フライ"」

あたしは一気に魔法を使う。その方が速くて色々と便利なんだ。

ただ、二つ同時に魔法を使うのはあまりに高度すぎて、おまけに魔力の消費量も凄いと言われているんだけど。


あたしの魔法で風が吹き、辺りがよく見えるようになった。


あたし自身も背中に生えた翼でみんなの元へ飛んでいく。