ド天然!?魔女っ子の秘密

「そんなの…一つしかないですよね?貴方もご存じでしょう?」

あたしは人差し指を一本立てて、軽く微笑んだ。

「あれは、あたしが創り出した、あたしの"コピー"です...ただ…あたしの魔力が足りなかったので、完全ではないのですが」

最後にナイフで刺されたとき、出血させることができなかったからね…

完全に失敗作だ。


サファイアは目の色を変えた。

「あんなコピーをいつの間に創ったというのだ!?そんな時間など…」

「砂埃が巻き上がり、少し視界が悪くなった、あの時です」


サファイアが風の魔法を使ったあの時、あたしは"わざと"砂の魔法を出したんだ。

もちろん、砂の魔法が風の魔法に全く効果がないことも知っていた。使ったところで、ただ砂が風に舞うだけだと。

だけど、あたしはそれを逆に利用した。

風に舞う砂で視界を悪くさせて、その隙にコピーを創り上げたの。


そう。


あたしは最初からこれを狙っていたんだ。

最強とも言えるサファイアの意表を突くには、これしかないと思ったの。

別に気が動転していたわけじゃない。



あたしがここまで説明すると、サファイアは呆気にとられたような表情をしていた。


「…し、しかし、お前が我に近づいていたとき、お前の気配すら少しも感じなかった!
一体なぜだ!?」

軽いパニック状態のサファイア。


「一体なぜ、だなんて野暮な質問ですね」


あたしは軽く笑った。


本当に、この人には周りが見えていないらしい。


「気配を感じなかった…ですか。それはそのはずですね。

だってあたしはコピーを創り出した時から、気配も、魔力も、全てこの身に封印して行動していたのですから」

「なっ…」

どうやら放心状態に陥っているらしい。