「戦うときは、皆一緒だからね。特に二人は単独行動は禁止」

「あぁ」
「えぇ」

特に雅人、と付け加える。

「何で俺だけ!?」

雅人は、元気いっぱいだ。


そして瞬間移動するため、皆で手を繋いだ。


すると美玲がおもむろに口を開けた。

「......あたし達、運命共同体なんだね」

遠くを見るような目をしていた。


…運命共同体、か。


「そうだな…」

「本当に…」

雅人の言葉に続いてあたしも微笑んだ。


運命共同体だとまで思える人達に出会えたこと、この先も忘れないよ。

いつか、この仕事が終わってあたしが学園を出て行くその時も。


ちら、と二人を見ると集中しているようだ。

顔が真剣そのもの。


やっぱり、この人たちに応援を頼んで良かった。

頼りになる。

本当は、"ガーネット"の隊員ではないからいけないことなんだけど…

こんな状況じゃ、やむを得ない。


あたしが、皆を守ろう。

怪我はさせない。

今までそのために強くなってきたんだ。


心にそう誓って、あたしは深呼吸をする。



「"モーメント・ムーブ"」





あたしは呟いた。


突然風が吹き荒れ、目を瞑った。