嬉しいことに変わりはない。

だけど、素直には喜べない。


「でも…もしかしたら怪我するかもしれないよ?」

怪我で傷ついた美玲なんて…見たくない。

「下手したら死んじゃうかもしれないんだよ?」

それでも、行こうと思うの?と尋ねると

「それでも行きたいの」

その瞳には揺らぎがなかった。


確かに今、戦力はどちらかといえば足りない。

美玲みたいに力になるような人材がいると、とても助かる。


SC4で海音寺グループのご令嬢である美玲は即戦力になるだろう。

魔力の大きさからして、相当強いだろうからね。


それに美玲は魔法薬学のプロと言っても過言じゃない。

そういう意味でも、あると嬉しい人材なんだよね…



「…お願いしてもいいかな?」

「ありがとう!」

美玲は微笑んだ。












「はぁぁあああ!?」


雅人が絶叫する。


「雅人…うるさい…」

あたしは耳を塞いだ。


放課後帰寮すると、雅人の自室で美玲もともに戦うことを告げた。

もちろんミュートの魔法をかけています。

これを知ったら雅人はきっと叫ぶだろうと思ってたからね。


でも、想像以上にうるさい…

頭が痛くなる…