「お前なら、大丈夫だ」

私が全てを教え込んだのだから、と微笑まれた。

まるで、あたしの心を見透かしたような発言だった。きっと読んだのだろう。


まぁ確かに、幼いころから超スパルタな教育受けてきましたけれども。

おかげで最強の魔法使いだとまで呼ばれるようになりましたけれども!


でも、やっぱり、ちょっとだけ、不安。


こんな責任重大なことを今まで任されたことがなかった。

不安で胸が押しつぶされそう。

ぎゅっと目を閉じた。



でも。



でも、あたしのこの力で皆を守れるのなら。


誰かを傷つけるこの力で守れるのなら。


その可能性がゼロではないのなら………


あたしは迷わず言い切れる。

あたしは目を開けた。



「…必ず、皆を守り抜きます」



真っ直ぐな目ではっきり言い放つ。



必ず守る。

守り抜いてみせる。



学園の皆を。

"ガーネット"の皆を。

美玲と雅人を。


そして



翔太を…





「…お前もな」




「…はい」



しっかり目を見つめ返した。


あたしを含めた誰一人とて、怪我させたりしない。


皆を救うんだ。


守るんだ。







あたしの、魔法で。