ド天然!?魔女っ子の秘密

それが分かった瞬間、心臓は跳ねるように心拍し始めた。

そして体は硬直する。


鼓動が聞こえるんじゃないかと思うほど大きな音で鳴っている。

静まれ、と念じてみるものの案の定効果はない。


ていうか、これ…

まさか…

キスしちゃう流れですか!?


嫌、嫌だ!!

何としてでも、逃げなくては…



助けを呼ぼうと美玲の方を盗み見ると、雅人とのお喋りに夢中なようだ。

2人とも、こちらのことはおろか、周りのことさえも忘れているらしい。

周りが見えていない。


会場にいる人達も、それぞれに会話を楽しんでいるようで、誰もあたし達を見ている人はいない。


助けは、呼べない…


そんなことをしているうちにも翔太とあたしの距離が縮まっていく。


心臓は爆発しそうなくらい大きな音を鳴らしている。

顔からは蒸気が出てくるんじゃないかと思うほど熱い。


翔太の唇があたしの耳に触れるか触れないかのところで、翔太は停止した。




そして一言、



「…ドレス、よく似合ってる」

「へっ?」

それって…


「馬子にも衣装って感じ」

笑顔で言うと、人ごみに姿を消してしまった。

翔太の後ろ姿しか見えなかった。


こー…のー…

馬鹿翔太ぁーー!!

あたしのトキメキ返せコノヤロー!!

乙女の心を踏みにじるな阿呆ー!!


心の中で大絶叫した。