それから、幼稚園は辞めた。

両親を心配させないように、より真剣に修行したし、勉強もより一層頑張った。



そんな5歳のある日、たまには公園に散歩にでも行こうかと、千沙さんを誘って公園に行った。


彩ちゃんと一緒に行った公園にはどうしても行けなかったので、別の公園にした。


久しぶりに遊具で遊んでいると、のどが渇いてしまった。


『何か飲み物買ってきます。待っててください』


千沙さんが言うので、その言葉の通り待っていた。





『きみはだれ？』


顔を上げると、見たことのない男の子がいた。

空色の青い綺麗な瞳の男の子。


無邪気な笑顔でこちらを見ている。


『あ、たし…？』


『そうだよ』


この子はあたしを知らないのか。


『あたしは、ゆら…』


『そっか。ゆらちゃん一緒にあそぼう！』

『で、でも…』

『なに？』


この子の魔力は幼いながらもかなり強く、千沙さんと同程度か、それ以上…

きっと、今は抑えているあたしの魔力の強さも分かるんだと思う。


『あたしの魔力が…』

『うん、すごい強いだね！』

あたしの魔力の強さを知ってもなおニコニコ笑っている男の子を見て、あたしは驚いた。