次の日、幼稚園に行くと、皆が厳しい表情でこちらを見ていた。


すると数人の女の子達に囲まれた。


『ゆらちゃん、なんであやちゃんを傷つけたの?』

『ひどいよ!』


怒りを露わにしている。


『………』


あたしは何も言えなかった。


何で、知ってるの…?



疑問はすぐに解ける。



『あやちゃん…』


彩ちゃんが、女の子達の中心にいた。


『ゆらちゃんなんか大キライ!』

『あやちゃんを傷つけたりして!』

『みーんな、ゆらちゃんのことキライって言ってるよ!』

『え…』


周りを見渡すと、あたしの味方などいなかった。


彩ちゃんが、こちらを見て、言った。




『ゆらちゃん、こわい…』



悲痛な声で。


皆はあたしを睨んでいた。






あたしは、もうこの場から一刻も早く立ち去りたくなって、幼稚園を飛び出した。