で、とあたしに声をかけてきた。

観戦席にいた美玲も集まった。



「どう、なんだ?」

緊張な面持ちの雅人。


あたしの言葉、忘れないでね、と前置きをして、話し始めた。


「戦闘中に大怪我を負うかもしれない」

あたしの言葉に最初はポカンとしていたが、あたしの言った言葉の意味を解釈し終わると、「わかってる」と答えた。

「戦う相手は、今の雅人の何倍もの強さを持っている。命の保証はできない。もしかしたら本当に死んでしまうかもしれない」

「分かってる」

力強くそう答えた。

命の保証はできない、という言葉に美玲の顔が強ばったが、雅人が「大丈夫だ」と言って安心させようとした。



「それでも…一緒に戦ってくれる覚悟はある?」


「もちろんだ。翔太を助けられるのなら」


雅人の目は、真剣そのものだった。

その目に、揺らぎはないのだろう。

あたしは深呼吸して、雅人の目を見て言った。






「一緒に戦ってください」






あたしはお辞儀をする。


「え…え?…えぇ!?マジ!?」


雅人は驚きを隠せないといった感じだった。

そんな雅人にあたしはニコっと笑いかけた。