「「おはよう」」

その声でパッと前を見ると、二人が今日も仲良くご登場。

「おはよう」

「…はよ」


美玲は食卓を見て信じられないという表情をした。

「ちょっと何これ⁉︎」

「え?」

どうしよう、まさか美玲が嫌いなものがあったのかな!?

あ、鮭?鮭が苦手だったっけ!?

いや、でも、みんな好き嫌いはなかったはず…


「ごめんなさい、美玲って食べられないものがあったんだっけ?」

「ないわよ。食べ物に関して言えば好き嫌いは何もないわ」

嫌いなものがないと聞いてちょっと安心した。

じゃあ何だろう?


「ねぇ、これ全部由良が作ったの?」

「うん」


美玲は目を見開いた。

「由良…本当に凄いわね…」

「…あぁ…」

美玲と翔太は腕組みをした。


「そうかな?普通だと思うけど…?」

「なぁ由良!もうこれ食べていいか?俺、すっごく腹減っててさ…」

雅人がお腹をさすりながら言った。



「そうだね。もう食べようか。冷めてしまう前に」

あたしの合図で、みんなが合掌した。



「「「「いただきます」」」」


声を揃えて一礼した。