「邪魔だ」

「ぐはっ…」

サファイアは雅人にそう言うと、雅人の腹を殴った。

鈍い音がする。

雅人は倒れこんだ。


雅人!

「雅人っ!」

美玲が雅人の名前を叫ぶ。



「…この身体はとかく使いやすいな。

流石は我が子孫だ…」


こんな卑劣な奴の血が流れている自分の身体が、本当に疎ましい。


「さて…神崎由良は我が殺した。用事は済んだ。

我が"サファイア"帰るとしよう…」



ふざけるな!

誰がお前のところに行くかっつーんだ!

それに…殺された由良と、かなりのダメージを受けた雅人と、泣き叫び途方に暮れる美玲を......俺の大事な仲間を置き去りにして行くわけには行かねぇ!




「フン…友情か…



くだらない」



ヤツの闇が深まったような気がした。



でも、それは一瞬で、すぐに元に戻った。