「え?今日?』

今日…

今日って何の日だ?


「翔太の誕生日でしょう?」


由良に言われて、気が付いた。

「あ…」

そうだ、今日は俺の誕生日だ…


「だから皆でね、お誕生日パーティーしようと思って」

由良が少し恥ずかしそうに言う。


「翔太、由良に感謝しろよな?これみんな由良が手配してくれたんだからよ」


由良が?

これ全部を?

本当にあの天然が?


俺は思わず由良の方を見た。


「由良…」

「翔太にはいつもお世話になってるから、これくらいのことはさせてね?
それに、雅人も美玲も手伝ってくれたんだよ。だからあたしだけが頑張ったんじゃないの」


由良はふわりと微笑んだ。


「由良、皆、ありがとう」


俺は心から感謝した。



『神崎由良を…殺せ…』

頭に痛みが走る。


何で、こんなときにあの声が聞こえんだよ…!


『我は…十分に待った…』


何だ…?

何をするつもりだ…?