「え、由良…?」

「へ?」


翔太がいきなり、困ったような心配してるような表情をしている。

どうしたんだろ…?


首を傾けた瞬間、分かった。

「あ……」


滴が落ちてきて、スカートに水玉模様を作った。


模様を作るスピードは速くなる一方で、止まる気配がない。


あたし、なんで、涙がでているんだろう?

手で涙を拭いながら、口角を上げて、笑顔を作ろうと試みる。


「ごめんね、なんか、涙が止まらな…」

止まってよ、あたしの涙…


すると、翔太が動いた。


「「「「イヤアアアアア‼‼」」」」


「なっ!?」


クラスにいる女子の悲鳴が聞こえるのと、翔太があたしを抱きしめるのはほぼ同時だった。


「ちょ、翔太!?」

ここ、クラスだよ!?

っていうか、なんで抱きしめるわけ!?

え、えっ、えっ!?


あたしは軽いパニック状態に陥った。


凄く速いスピードで心臓が脈打つ。

心臓が痛いと感じるほど。



でも、翔太は黙ったままだった。


あたしを抱きしめる腕に力が入るだけ。