「はい、これ美玲の分ね」

畳んだ洗濯物を美玲に手渡す。

男性陣の分は、後で部屋まで運んでおこう。


「ありがとう」

だー!

だーかーらー!

もうその笑顔がやばいんだって!

可愛すぎるんだってー!


「由良?どうかした?」

美玲は首をかしげた。

どうやら心の中で大絶叫しているあたしを不審に思ったらしい。


その姿も可愛いすぎる…

男子が見たら鼻血モンだよね。


「何もないよ」

あたしは笑って誤魔化した。


「あ、そうそう、さっきね翔太から連絡があったんだけど」


「翔太」の単語を聞いただけで、ドキン、と胸に痛みが走った。

脈が速いことが自分でも分かる。



「しょ、翔太が、何だって?」


「なんだか、家の用事があるんだって言ってたわよ。それで1週間学校休むんだって」

「え!?一週間も!?」


どうしたんだろう…?


どうしてだか、絶望感といってもいいような感覚があった。


「まぁ、アイツの家も忙しいからねー」


美玲はふぅっと溜息をついた。


「由良には言っておくわね」


美玲はそう言って話し出した。