「先生、本当にありがとうございました。ジュースまでご馳走になってしまって…」
「いえいえ、私は何もしていませんよ」
先生とあたしはピンク色の部屋の出入り口のところで話をしていた。
「ではまた授業でお会いしましょう。体調にはお気をつけくださいね」
先生は笑顔でそう言った。
「ありがとうございます」
あたしはドアノブを掴み、ドアを開けた。
向こうには対象的に真っ暗な部屋。
一歩踏み出そうかとしたところで、先生はポンと手を叩いた。
「あ、そうそう」
先生の言葉に、あたしは振り返った。
「分かっているとは思いますが、このピンクの部屋を見たこと…絶っ対に
秘密、ですよ?」
先生は、笑っていた。
笑顔だった。
綺麗だけど、とーっても威圧感たっぷりの怖い笑顔。
目元だけ笑っていないような、そんな感じ。
「はい、もちろんです。失礼しました」
あたしは先生にそれだけ言って、
何か変な行動を取らないようにと、細心の注意を払いながら、薄暗い部屋を早足で進んだ。
廊下に出たところで、あたしは体から空気が抜けていくのを感じた。
加賀美先生、恐ろしや…
今日見たことは全て、秘密にすると心に誓った。
「いえいえ、私は何もしていませんよ」
先生とあたしはピンク色の部屋の出入り口のところで話をしていた。
「ではまた授業でお会いしましょう。体調にはお気をつけくださいね」
先生は笑顔でそう言った。
「ありがとうございます」
あたしはドアノブを掴み、ドアを開けた。
向こうには対象的に真っ暗な部屋。
一歩踏み出そうかとしたところで、先生はポンと手を叩いた。
「あ、そうそう」
先生の言葉に、あたしは振り返った。
「分かっているとは思いますが、このピンクの部屋を見たこと…絶っ対に
秘密、ですよ?」
先生は、笑っていた。
笑顔だった。
綺麗だけど、とーっても威圧感たっぷりの怖い笑顔。
目元だけ笑っていないような、そんな感じ。
「はい、もちろんです。失礼しました」
あたしは先生にそれだけ言って、
何か変な行動を取らないようにと、細心の注意を払いながら、薄暗い部屋を早足で進んだ。
廊下に出たところで、あたしは体から空気が抜けていくのを感じた。
加賀美先生、恐ろしや…
今日見たことは全て、秘密にすると心に誓った。