*由良 side*

「ん……」

目を開けると、白い天井が見えた。


ここ、どこ…?

キョロキョロと周りを見ていると、声が聞こえた。


「目、覚めたか?」


パッと声のする方を見てみると、優しい表情の翔太がいた。


瞳の色は、綺麗な空色で安心した。


っていうか…

「さっきまで寝てたんじゃないの⁉︎」

あんなにぐっすりと!

ど、どうなさった…?


翔太は口を開けて一言。


「馬鹿」

「な⁉︎」

ついさっき目覚めた人に向かって、いきなり「馬鹿」ですか⁉︎

酷くない⁉︎

ねぇ、酷いよね⁉︎


「それは1限の話だ」

「え?じ、じゃあ今は…」

「放課後だ」

バッと外を見ると、青空…

ではなく、綺麗な夕焼けが。


ガーン…

由良さん、1日を寝て過ごしちゃいました…