*翔太side*

ん……?


何だ…?


周りが騒がしい。


そっと目を開けると、もう授業は始まっているようだった。


げ、俺寝てたのかよ…



そう思いながら隣を見ると、隣のあいつの様子がおかしかった。



「……!おい、由良!」


隣の由良に声をかけた。


由良は、出血して気を失っていた。


俺は、自分の血の気が引いていくのを感じていた。


う、嘘だろ…?



バッと由良の机を見ると、水晶玉が割れていて、これが原因だとすぐに分かった。


でもなんでだ?

水晶玉が割れるなんて…余程のことがあったに違いない。



「由良…由良…!」

美玲が由良を抱えて泣いている。


「海音寺さん、神崎さんは大丈夫です。死にません。

魔法で止血をいたしました」



先生は美玲に優しく声をかけた。