先生が教室を出て行くと同時に、生徒は後ろの掲示板に集まる。

範囲を確認しているらしい。

ざわざわとしている中で

「範囲広すぎる!」

「これは課題終わらねーよ!」

などと口々に言うクラスメイトも多く見受けられた。


ソルテリッジ魔法学園は、世界トップレベルの学園。

そのため、テストも難しいんだとか。


早く範囲を確認したいけど、今は凄く混雑しているし、後で確認しようかなー。


そんなこと考えていると、

「由良」

隣からあたしを呼ぶ声がした。

「分かってるよな?」


不敵に笑う翔太にあたしは笑い返した。

「勝つのはあたしだから」

「無理だ。お前はバカだから」


む、ムカつく…!

その不敵な笑みにイライラする。


もう、本気で頑張ろう。


絶対、翔太に勝つもん!

全ての教科で満点取って勝つもん!


ぜーったい1位取ってやるー!


あたしは心にそう誓った。