ド天然!?魔女っ子の秘密

翔太はあたしの手首を掴んで、ずかずかと歩いていく。


翔太は足が長いため歩幅が広く、あたしが追いつくには小走りをしないといけなかった。


「ちょっ、歩くの速いっ!」

「…………」

反抗したところで効果はないようだ。

ったく、歩くのが速いっつーの、このバカ王子!


「翔太さーん?どこ行くのー?」

少し前を歩く翔太に尋ねた。

「…………」

「ねー、ちょっと聞いてる?」

「…………」


……無視ですか。

答えてくれたっていいよね!?


無言の背中を追うと、いつまにか皆の自室のある2階に来ていた。


翔太が足を止め、あたしの方を向いた。

あたしの手首を掴んだまま。


2階には灯りがついていなかったが、窓から大きくて綺麗な月の蒼く澄んだ光が差し込む。


そのおかげで、辛うじて表情は分かった。

翔太は少し不安そうな顔をしていた。


どうして、そんな不安そうな顔をするの…?

何か心配事でもあるのかな…?


「翔太?どうし…」

どうしたの?って聞こうとしたのに、翔太に言葉を遮られた。


「お前、何かあったんだろ?」

「え…?」


翔太はあたしをじっと見つめていた。

少し不安そうに。


あたしは反射的に目をそらした。

翔太の目を見ることがあたしにとっては不可能だった。


「な…何が…?」

「何か抱えてんだろ?」


翔太の目をちらっと見ると、心配そうにこちらを見ていた。



…なんで、そんな目をするの…?